十三人の刺客 13 assassins (2010)  三池崇史監督

先週からIFCで公開されている13Assassiansを見に行った。気づけば、三池氏の映画ももう何年も見てない…。アメリカ人の自称映画好きは、なぜかみんな「オーディション」を見ているのに、それも見てない。日本でVHSで見た「ブルース・ハープ」以来かも…。女とキスしたあと猛烈に歯を磨く田辺誠一がリアルでよくって「この監督、女嫌いに違いない!」と思っていたけど、まあそんなこともなかったみたい。でもその印象がまだ残ってか、”男だらけ13人”と聞いたら、なんか面白そうな気がしていた。

のっけから切腹で生々しい肉を切り裂く音。ほぼ満席の客席からは「ほらー!サムライといえばのー」という感じのざわめきも聞こえる。痛いシーンは苦手だし、あぁもう目を閉じてしまおうか、と弱気に思ったが、我慢して見続けていると、稲垣吾郎の非道ぶりがびっくりするほど見事だったので、引き込まれていった。彼、テレビで見るセットした普段の髪型よりも、時代劇でのカツラの方がむしろ自然!私のいとこは「男はちょんまげが一番」と言っていたが、なるほど。主役の役所広司はあいかわらず、よくわからない存在感で、役にあってるんだかないんだか私には決められない。

後半はずっーとはげしすぎるほどのチャンバラなので、深く考えないで見ることにしたら、楽しくなってきた。死に際の松方弘樹のドヤ顔では、アメリカ人のお客さんが爆笑していて、あのおかしさは世界共通なんだ、と未だにアメリカンジョークに馴染めない私もなんだかほっ。でもなんか馬鹿にしている笑いじゃなくて「お見事!」って感じの笑い(?)だったように聞こえるし、アメリカで特別上映でなく、ちゃんと映画館で新作として公開されて、評価をうけている映画って数少ないので素晴らしいことだと感激してしまった。

うーん、でもアメリカで時代劇って、どうしても素直に見れないのがちょっと悔しい。